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ABCラインのフルードリーク/ベンツSL500

2024年05月10日

走行中にABC警告が赤く表示される状態に陥った、R230モデル/ベンツSL500の修理作業です。

ABCとは「アクティブボディコントロール」の略となり、そのトラブルの殆どは油圧制御式のサスペンションに関する内容で、特に赤表示は大変危険→車高維持不能により走行出来ない状態に陥る危険性があります。

 

ABCのハイドロリックポンプ近辺にフルードタンクが設置されているのですが、現車はタンク内のフルード残量がかなり減っており、補充すると左フロント周辺よりABCフルードが漏れてきている状態です。

 

左前周辺から垂れてきているABCフルードの漏れ箇所を確認する為、左フロントフェンダーライナー等を取り外して点検です。

 

するとフロントABCバルブに繋がっている、ある1本のホースより漏れてきてしまっているのが判明。

 

そのホースはラインに接続され、そのまま左フロントフェンダー後方付近によりジョイントされています。

 

部品としてはボディ形状に沿うようにパイピングされたABCライン、現車を分解して組み換え作業の開始です。

 

車両制作時にはエンジン搭載前にモノコックボディへと組付けられているラインとなる為、修理作業にて交換する際は邪魔となるパーツ類を取り外して現物合わせで組替ていくことになります。

 

 

今回のR230のラインは、左側エンジンマウントやエキゾーストマニホールド等を取り外してスペースを確保し、なんとか古いラインの取り外しに成功。

しかし新しいラインを装着するには、ラインの「曲がり」形状を考慮するとエンジンメンバーを下げないと干渉して変形するので、約10センチ程度エンジンメンバーを下げてラインを挿入。

 

無事リークしていたABCラインの変更後は、ABCフルードの充填/エア抜きプロセスを実行し、正常なプレッシャー値の保持確認を行って作業完了です。

 

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