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ハイドロリック異常によるSBCトラブル/ベンツSL500
2022年11月20日
走行中に「ブレーキ故障」の警告メッセージが赤く点灯し、ブレーキが効かない危険な状態に陥った…という案件にて、レッカー修理ご入庫頂いた、R230型ベンツSL500の作業です。
R230のブレーキは通称名「SBC」と呼ばれるセンソトロニックブレーキコントロールシステムが採用されており、同年代のEクラス(W211前期)やCLSクラス(W219)等にも採用されていた電子制御式ブレーキシステム。
一般的にあるABSシステムのような補助制御とは全く異なり、通常の制動力もSBCポンプにてコントロールしているので、故障によってユニットがSBC制御をしなくなると通常の制動力にも大きく影響します。(今回の様に故障によってSBCが制御しなくなる不具合に陥ると、ブレーキが効かない=重大な事故に発展する危険性が高いため、後のモデルより採用されていません)
DAS診断機にてSBCシステムを点検すると、ハイドロリックシステムの異常を検知している状態。
更に診断プロセスに則り点検を進めた結果、SBCハイドロリックユニットの交換が必要と判明。
新品のSBCハイドロリックユニットを使用して、現車と組替&セットアップ作業です。
というのも、交換しただけではエラーが発生し警告ランプが点灯したままなので、まずはDASテスターにて作動状態へのルーチンを実行。
もちろん正常に起動した後は、ブレーキフルードの充填/エア抜きが必要なので、更にDASテスターにて実行します。