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バンパー交換後に発生するアクティブブラインドスポットトラブル/ベンツS550
2022年07月24日
バンパー交換後に発生するアクティブブラインドスポットトラブル/ベンツS550
アクティブブラインドスポットの警告表示が点灯し、ブラインドスポット制御が正常に機能しない…ということで、
修理ご入庫頂いたW222型ベンツS550の作業です。
入力されているDTC(故障コード)を確認すると、右リアバンパーのレーダーセンサーに対する不具合を検知しています。
このDTCだけを見る限りでは、右側のセンサーが「正常に取り付けられていない」もしくは「右側のセンサー不良」等を予測してしまう内容です。
アクティブブラインドスポット機能とは、車両斜め後ろの死角エリアを監視し警告を促したり、また側面衝突の危険性を感知するとブレーキの自動制御にて危険回避をサポートする機能で、リアバンパーの両側面内部にレーダーセンサーが装備されています。
今回の車両…よくよく聞くとベースは「前期モデル」ですが、後期モデルへと外観を仕様変更→リアバンパーも後期モデルのものが装着されています。
リアバンパー自体はおそらく無加工でボルトオン交換が可能…ですが問題は先のレーダーセンサーの取り付け位置の相違。
取り外した元のバンパー(前期モデル)を確認すると、両端のレーダーセンサー取り付けブラケットは、ほぼバンパーの側面部に装備されています。
しかし後期モデルのバンパーでは、より後方へと移動されバンパーコーナー部に装備されることになります。(画像上が前期/画像下が後期)
その為、前期モデルの制御では、このセンサーの位置アライメントがズレているがため、正常に車両斜め後ろの死角エリアを監視することが出来ずに制御不良に陥り、先のDTCが入力されているものと判明。
バンパーに溶着されている前期バンパーのセンサーブラケットを取り外して、後期バンパー側に前期モデルと同じ位置へとブラケットを再溶着。
センサーを装着してXENTRYにて認識値のリセット設定後のロードテストでは、正常にブラインドスポット機能も制御するようになりました。